2021年7月28日水曜日

古民家を見にいこう

 

キミは、その身で伏線を回収したことが、あるか?!

フラグを回収する、と言っても良いかもしれない。「フィクションにおけるお決まり」のシーンなんかでもいい。チンプでチャチぃ例をあげるならば、サスペンスドラマにおいて、背後に違和感を感じ振り返るも何もなく、「なあんだ」という表情で前を向いた瞬間、そのドテッパラに深々とナイフが刺さっている。といったものだろう。「ああ~~~だめだって。もう死ぬの確定じゃん」とハッキリわかる、お決まり。分かりやす過ぎる伏線。それがもし自分の身に起こったら、キミはどうする??

 

「合馬の古民家を見に行こう」ということになり、どうやら自転車で行く人が大半のよう。そろそろ私の遊星号のタイヤも空気が抜けているだろうし、メンテナンスも全くしていない状態だったので、これはちょうどよい機会。修理して私も乗って行くことにした。遊星号はそのフォルムから、ときに「エヴァ初号機」と揶揄される!しかし、一か所だけ存在する赤色のパーツがとてもカワイイのだ。店頭で空気を入れてもらいながら、「しばらく乗ってないので……」といった話をすると、店長は「ヒビ割れが少し目立つから、あまり乱暴な乗り方はしないように」という。「あー、わかりました」と返事をして、学校へ向かった。

 

 学校を出てからはしばらくモノレール沿いにまっすぐ南下し徳力を過ぎたあたりからさらにまっすぐ進む。その後、右に曲がれば合馬への入り口となり、車が減り、建物も減り、田んぼが徐々に増えていった。稲はまっすぐ、スキッとした表情で生えている。途中の畑にはナスだけが広く植えられている。遠くでは子どもたちがサッカーをしている。風が吹けば、稲が遠くから波打つ。これの背景に夕焼けを組み合わせれば、カラヤンのアダージョが似合いそうだ。雑念を取っ払い、気づけば心の底をノックする、車輪の間を抜ける風の音。

 

 私は場所や建物に思い入れを持たない。持つことができない。持ちたくない。2年生のときの実習で、「友人の思い出の場所を辿る」ことをテーマにした同級生がいた。私は「とくに思い浮かばないなあ」と考えながらその同級生の発表を聞いていた。おそらく「建物(場所)に身体や記憶が結びつく」感覚がとても嫌いなのだと思う。これまで「ここはなんて最高な場所なんだ!」と感じる経験はなく、「ここから抜け出せない」「行きたい場所に行けない」と感じることの連続だった。地縛霊というべきか、場所の奴隷というべきか。建物や風景の写真を撮ることにあまり食指が動かないことも関係があるかもしれない。まァ、アイドルの写真集だけは買うけどね。さゆりんごの卒業記念写真集は買って本当によかった。なんのこっちゃ。

「この場所を手放したいけどできない」という気持ちは、私にとっては果てしなく苦しく、つらく、血反吐が出るものだ。「手放せないなら壊せばよい」と考えることもある。スクラップアンドビルドの精神も良いじゃないか。いつまでも古いモノに固執しているだけでは未来がないではないか。ただ……場所を壊して無理やりまっさらなものにする行為は重い代償を伴うだろう。それはお金や時間、心、記憶、感情、歴史、風土、(もっと言えば、霊的な何かの存在?てか、そこまで言ってたらキリがねえっつーの!アハアハ)……一歩間違い、大したことのない場所と思っていたら、無くなってはじめてとても価値あるものだったと気づく。失って初めて理解できる価値。失わなければ価値を理解できない自分。可能なら、失う前にその価値を見出したいのに。そして最後、価値を見出せずに失った自分を肯定して「それでもいいよね」と恥に蓋をする。罪に蓋をする。その先に、自分の中に何が残る。

 

 「お前のアイデンティティはどこにある」と古民家の主から聞かれた。「うーん、まあ、、、18年過ごしてきた宮崎にあるでしょうね」と答える。そのあといろいろ話したが、主からは私が必死に相手に迎合しているように見えたらしい。合馬の人と少しでも共通するものがあれば話しやすくなるかな、といった具合で話をしていたつもりだったが、いつの間にか迎合していたらしい。迎合だってよ。迎合だってさ。迎合なんだって。迎合ってなんだ。言い過ぎやろ(必死な抵抗!(;´・ω・))。初対面の人間に「迎合してるね」なんて言うか???まーなかなか言われない、ありがたい言葉だと思って受けいれYO

正直、生まれてから18年過ごした場所なんかにアイデンティティを見出したくはない。生まれる場所や親を選んだわけでもなく、生まれてから望んで18年も長居したわけではない、と言いたい。そんな気持ちを抱いていれば郷土愛など育まれるはずもない。地元志向などワケがわからない。家の事情や、のっぴきならない理由があって戻るのならしかたがない。けれどもそんな理由もなく、外に出ることが可能ならば、どんどん外に出て故郷と呼ばれる場所からは遠ざかるべきだろう……いろいろ考えてみると、結局18年過ごしてきた中で芽生えたやるせない気持ちが今の自分を動かしている。怒りに支配されそうなときもある。これが古民家の主が言う、私のアイデンティティなのか?

 

 モヤモヤ考えながらしばらく合馬の人々と話をして過ごし、そろそろ帰ろうかという頃にはすでに日は落ち、暗闇が広がっていた。サヨナラを告げて遊星号に飛び乗り、涼風のなかをかき分けるように漕ぎ進む。歩道か車道かも分からないほどの暗闇のなか突然、ACAね(ずっと真夜中でいいのに。)×RinProd by Yaffleの「Character」のイントロのような音が後方から聞こえてきた。ドコドコドコ!と背中を殴りつけるような音がすぐそこで聞こえるのである。

右ハンドルのブレーキを思わず握りしめる。遊星号は車体がとても軽いため、前輪に急ブレーキをかけると、後輪がブワッと浮かぶ。坂道で急ブレーキをかけようものならジャックナイフ(マウンテンバイクにおける運転テクニック)なんてレベルをはるかに超えた大前転を起こし、流血では済まない。サイレンが遠くから鳴り響くことになる。

 嫌な予感。降りて後輪にそっとふれると、硬いはずのそれはペラペラの頼りないゴムに変わり果てていた。傷口は、穴が空いたというよりは裂けたといったほうがよさそうだ。昼間の店主の言葉が虚空に響く。更に思い起こされるセリフ。「このタイプはどこでも買えるものではないから、取り寄せに少し時間がかかります」「前輪4000円、後輪3000円くらいですかね」……少なくとも、3000円が飛ぶ未来は確定していたのだ。トホホのホである。

2021年7月25日日曜日

山国紅茶摘み

 2021年7月24日、お茶摘みのお誘い。場所は、蛇淵の滝のすぐ近く。ここはシュウヘイサネチカと一緒に行った場所で、道中めちゃくちゃ見覚えがあった。まさかこの先に茶園があったとは。。。


近くの駐車場には人がたくさん
一番左が吉武さんでその右隣が長沼さん

9時10分頃、場所につくと、吉武さん(神籠石の案内をしてくれた方)がこっちこっちみたいな感じで誘導してくれた。自己紹介(野研の紹介)と、作業内容の確認をしたあと、いざお茶園へ。どうやら、10時まで草取りしたあと、お茶を摘むらしい。


駐車場から移動中

めっちゃ景色いい

このお茶園は、昭和20年代(23年だったかな。)に、麦畑として開拓されたところを、後にお茶のほうがお金になるということでお茶を植えたのだそう。だが、一旦お茶摘みが途切れてしまい、10年前まで草木が生え放題、茶ノ木も伸び放題のあれほうだいになってしまった。長沼さんと吉武さんの二人が、この会を始めたとのこと。


この奥にぼうぼう生えてるのもお茶
まだそこまでは手が入れられていない。

とってもきれいに手が入れてある。

ここまできれいにするのに、10年かかったそうだ。かなり広い範囲でお茶が植えてある。
ベニフウキ、ヤブキタが植えてあるということだけど、どれがどこに植えてあるのかわからないみたい。

こんな感じで草とか、シダが生えてる。

それを、こう抜いていく

ここに集まっている人たちは、みな、有志で来ている。新聞に乗っていて知ったという人がいた。今回二回目の参加という人も。草刈り機とか、手で草を抜く。僕らがせっせこせっせこ草を抜いていたら、おばちゃんが、ビニール袋のはいったかごを渡してくれた。「草抜きは、私達がぼちぼちやるから、お茶つみ!」と。お言葉に甘えて、草を抜くついでに一芯二葉の原則に則りお茶を摘んでいく。

この茶園では農薬も肥料も撒いていない。とても柔らかい土に、虫がつかないのだ。環境のおかげだという。(鹿とかマムシ、蚊やハエがいて、虫除けスプレーを強く勧められたので入念にかけたが、それほど虫が居るようには感じず、むしろ気持ちよかった。)
ここは標高500M。寒暖のさが激しく朝には山の間から霧がかかり、風通し日当たりもよく、湿気がたまらず、平野部の茶園と比べて茶毒虫がつきにくいのだと、吉武さん。

草抜きタイムも終わり、お茶摘みタイム。抜きそびれた草にはめもくれず黙々と茶摘み茶摘み。吉武さんは、野研とあって天疫神社の話をしたあの日以降、気になったらしく色々調べたらしい。

そんなこんな、話をしながら茶を摘んでいるといつの間にか人がいなくなっていた。あれ、みんなどこいったんだろとおもっていると、お茶のんでいきとさっきの駐車場に促された。
ぼちぼち歩いてその場所につくと、テーブルの上に大量の野菜。

行橋からきた夫婦。職業としてでなく野菜を作っている。
右上の緑の葉っぱは「おかわかめ」という植物。

これがオカワカメ

リタイア後、畑を借りて、野菜を育てているけど、できすぎちゃって食べきれないからもってって!ともってけドロボー状態。ながっぽそいトマトを見て、「あ、これアイコですね」というと、「あら!よくしってる!」と感心され、おかわかめの食べ方とか特徴を聞いて「ツルムラサキみたいですね」というと、「そうそう!これ親戚!あら~よくしってる!」とまたまた感心。たくさん野菜を持たされたので、袋をもらい一生懸命詰めていると、続々と人が集まってきた。どうやらお昼ごはんの時間らしい。時刻は11時30分頃。

丁度いいタイミングだと、持っていたパンプレット類を車から取り出し、お話をする。吉武さんから、会長の長沼さんにパンフレットを渡して話してきたらと促され、お話をした。

全員が集まったとこで、参加者のおばちゃんが5,6月に作ったという紅茶を入れごはんタイム。僕たちはおべんとうを持ってきていなかったので、紅茶を飲みつつゆんたく。
大学でかってるハチの話とか、テッポウムシが食べたいという話(割と受けが良い)とか、フィールドワークの話とか、べらべら喋っていると、とても興味を持ってくれて、話が弾んだ。

12時過ぎ。みんなご飯を食べ終わり、撤収の準備。写真に写っている机や椅子は、全部長沼さんが作ったのだという。新日鉄でエンジニアをしていたのだが、働いていた当時は何でもできないといけなかったようで、アーク溶接もしていたらしい。





片付けを手伝って帰りしな、冬もお茶摘みをするという。ドラム缶で作ったストーブとかまどで茶煎り、蒸して、寒茶をつくる。11月頃からやるらしい。
ちなみにこの会は毎月一回土日の2日間やっている。しないきは4月と10月。

この足で、マリンメッセに行き、ちくわくんはモデルナワクチンを打ったのであった。











2021年7月15日木曜日

イメージ写真

昨日撮影したイメージ写真を共有しておきます。
今日の会議のために作成しました


 

2021年7月14日水曜日

たなばた たなばた

 たなばたたなばた

だいがくどうは

じゅうさんしゅうねん



たなばたたなばた

おりひめさんが

やってくる

さあさ、いそいで

布巻いて

さあさいそいで

おやつをようい



あらあら、ひめさんやってきた

ようこそようこそ



きょうはたなばた

じゅうさんしゅうねん

とんとんとん



ひこぼしさんは、どこですかい

とん ととん



そろそろかえるじかんです

またらいねん

四角なフレーム

               

               「よく被写体をみること」

与那国島で、民具職人を撮影することがあった。

展示会に使う写真だそう。

海辺に民具を並べて、いろんな角度から撮ってみた。

この言葉を聞いてあの時を思い出す。


シャッターは、むやみやたらに押すことはあまりない。

「この角度で」「この雰囲気をつたえたい」

とか、小さなフレームの中の被写体を

最大限に映し出す。



このときって、決して見えるものだけを

取ろうとしていない。

見えないなにかまで

取り込もうとしている。

そこに意識を集中させる。




山にはいってカメラをもつと

普段気づかないけど、そこに在るものも

とりたくなる。



 また行きたい。

(私はカメラをもっているのに、実家に忘れて帰ると

いう悲惨な状態だった。悔し悔しだった。。ぽよ)

2021年7月11日日曜日

スマホもいいけどカメラ欲しいな

 2021年7月5日(月)

 写真家の四宮さんと撮影会。

 四宮さんから「被写体をよく見ることが大事、色いろな角度から撮ってみよう」というアドバイスをもらい、実践してみる。

 古墳をよく観察し、色々な角度で撮ることを考えて、考え抜いた結果、「古墳の中に入って、内側から撮ってみよう!」という考えにたどり着く。その結果、古墳の内側からの写真だらけに。正面から正々堂々と向き合った写真も撮っておけばよかった。。。

 午後からは、神籠石へ。郷土史家の吉武さんに色々な歴史を教えてもらう。これは、建物の礎石の跡。「卑弥呼がここで太陽の観察をしていたのではないか」という説が興味深かった。
 最後は、相円寺へ。息を切らしながら階段を上った先には、自然のパワースポットが!
最近ずっと家に引きこもっていた分、たくさん自然のパワーをもらって帰った。


(おかわり)

古墳散策

 写真家の四宮さんと古墳散策。朝から雨が降ったりやんだり晴れたり土砂降りになったり、変な天気でした。

王家の谷は2回目。まだ見れていない古墳あるのでまた来ようと思います。


写真を撮る人を撮る人を撮る人を撮る

お昼は瓢鰻亭へ行きました。ここで郷土史家の吉武さんと合流。

瓢鰻亭で初鯉。でもこの鯉は池で泳いでなかったらしい。


ご飯の後は神籠石(こうごうせき)へ

卑弥呼の話はとても興味深かったです。


最後に相円寺へ。

急な石の階段を登った先には鍾乳洞のお堂がありました。


瓢鰻亭で出会った素敵なカップ。
人にも場所にも器にも出会えて充実した1日でした。

2021年7月7日水曜日

撮影の勉強会

 2021年7月5日(月)

写真家の四宮さんと撮影会。

古墳とか邪馬台国とか洞窟とかを撮影します。

被写体をいろんな角度からよく見て、心ひかれるアングルで撮るのがコツ。

記録として撮るときには、正面だけではなくていろんな角度から撮る。



お昼は瓢鰻亭。


丁寧に積まれた石垣。
きっと大切な場所に違いない。





ふと気がつくと、正面からの写真ばっかり。

学んだことが身についてない。



2021年7月5日月曜日

実は、初めて。。

 実は、初めての棟梁はけんが、この6月26日の山国だ。

スター★ドームは建てた事はあるが、見習いとしては、実際にどう教えているのか。それを知るいい機会だった。



みなさん、熱心に棟梁の説明を聞く。

中には、飛び入りの参加者もいて、びっくり。
映画を見に来たけど、なんか面白そうだから、寄ってみた。と。

スタードーム棟梁派遣。こんなに楽しかっただなんて。