2017年7月14日金曜日

岸見の石風呂

 7月9日、朝5時に北九州市立大学に集合。そして、山口県の岸見の石風呂に向かった。
私にとって野研での初めての県外活動で移動の時からワクワクしていた。9日は、雨が激しく降ったり止んだりと不安定な天気だった。炊き出しの時は雨だったが、藁葺き屋根からもくもくと湯気が上がる姿を見て石風呂に入るのを待ち遠しく感じていた。

石風呂

 石風呂が炊けたての頃は上部の空気が熱いため、寝転んでお風呂に入っていた。しかし寝転ぶと、薬草のいい匂いを愉しみながら、石風呂を全身で味わっている気分になるので、時間が経って温度が少し下がってからも石窯に入ると転んでいた。石風呂が炊けて、しばらくすると地元の方々もやって来た。中には私たちと同様、初めての方もいらっしゃって、一緒に石風呂に入ったり会話をしたりできた。

囲炉裏で焼くかき餅

 石風呂から出ると、自分が思っているより全身から汗が出ていた。石風呂から一度出て一休みすると、またすぐ入りたくなる。石風呂はサウナと似ているが、蒸気で息が苦しくなることはない。800年以上もの歴史を感じ、薬草のいい香りを愉しみながらじわじわと体が温まり汗を流せる石風呂体験は、素敵な思い出になった。





 
 石風呂から上がった後に、接待を受けた。茶粥とお漬物の相性は抜群。茶粥に入ったサクサクとしたかき餅は、お茶がよくしみるともちもちとした食感になりこの変化も味わうことができた。地元の方に健康茶として親しまれているお茶も美味しく頂いた。

(カルピス)

2017年7月11日火曜日

田植え強化月間

6月は田植え強化月間。

8日には代掻きを終わらせ、田植えの準備はできていた。

まず11日は私の田んぼである「豐とよ」での田植え。
コンセプトは「縄文人はじめての田植え」
前日に用意した、縄文人の服(ドンゴロス)と奴隷の服(ポリプロピレン)を着てまずは撮影会。



2~3本ずつ苗をちぎって、印のところに植えていくだけ。簡単な作業だけど、だんだん飽きてくる。思っていたより、田植え参加者が少なくて、一列植えるのに時間がかかる。後ろに下がっていくだけで無く、横移動もしないといけないから・・・。



9時から始めて、昼前には終わると思っていたけど、全然終わらない。
疲れてきたし、お腹もすいてきた。12時半ごろに休憩していたら、岩本さんがお昼ご飯にカレーを作って持ってきてくれた!
お肉がたくさん入ったカレーに、とうもろこし、つけもの、唐揚げなどなど・・・。どれも美味しかったし、お腹すきまくりだったので、つい食べ過ぎてしまう。なので午後の作業はかなりきつかった。

午後からはさっきまでしていた方法と違って、一列を半分に区切って植えていく。そうすることで、横移動は減り、後ろに下がっていくだけなのでかなり楽になった。
そして、ミュージカル風にしゃべったり、歌ったりすることで、飽きてくることも少なくなった。



昔の人が田植えの時に、太鼓ならしたり、歌ったりしていたのは飽きないようにするためだとしみじみ感じる。

16時ごろにようやく植えおわる。
わりとまっすぐ植わっていたけど、最初に植えた辺りはだいぶ抜けてしまっていた。
次の日に植え直さないと。




17日、18日は築城の田植え。
以前の野草の会で、ひとくわ農場のトミさんとイッキさんに誘われていた。

ここでは苗代を作って、苗を大きくしてから手植えをしているそう。
泊まりで行って、苗とりの作業から手伝う。
ヒエとイネをわけて束ねる作業。単純だけど集中していたらあっというまに時間が経っていた。

そしてなにより、おいしい昼ご飯、夜ご飯たくさん食べれて幸せだった。



次の日は子どもたちと田植え。ひとつ3畝の田んぼを三つ植えていく。
子どもは相当飽きるの早い。疲れたとか帰るとか文句いいまくり。
でも、なんだかんだで最後までする子もいた。



お昼ご飯食べた後は、みんな元気になって、なんと3畝植え終わるのに1時間もかからなかった!本気出した子どもはすごい。



25日は若宮での田んぼアート。
よしこさんに誘われていたのと、いろいろとお礼を言いたくて参加する。

天気は曇っていたけど、雨が降る感じではなかったので、むしろ田植え日和だ。
今回田んぼに描くのは、宮若追い出し猫のさくらちゃん。
前日に印をうって、黒い部分(絵の輪郭?)はすでに植えたらしい。
わたしたちが植えるのは黒い部分以外の中身の普通の米。
だから適当に植えてしまっても、あまり絵に影響はないとか・・・



この田んぼもかなり広かったけど、参加者が多かったので田植え自体は一時間と少しで終わった。やっぱり人数が多かったらすぐ終わるのか。
今回は特に、横移動全然なかったから早かったと思う。

で、今回の田植えもだけどやっぱり昼ご飯がおいしかった。猪汁に廃鶏の煮物、赤米のおにぎりなどなど。おいしいお昼ご飯も田植えには欠かせないとつくづく感じた。
お昼ご飯を食べながら、よしこさんと、岩国で田んぼアートをしている世良さんと話した。私の田んぼでの田植えの話とか、築城での話とかいろいろ話したけれど、どれもおもしろがってもらえてよかった。
田んぼアートのやりかたも聞いてきたので、来年はできるかも!?

最後はお楽しみの抽選会。特賞の米から残念賞のポン菓子まで。
わたしはもちろん米狙いだったけど、残念ながら当たらず・・・。でも一等のはちみつが当たった!



実は今日は初田植えから一ヶ月記念日!
まさか今年は3回も田植えするとは思わなかった。
うぬぼれかもしれないけど、だんだん上手くなってきたような気もする。

豐とよの稲たちはどんどん成長している。まわりの雑草もどんどん成長しているし、ぬいてもぬいても生えてくる。あとどれだけ草取りしたらいいのだろう・・・







岸見の石風呂

今は昔、岸見という地の話でございます。岸見には良質な材木があり、とあるお寺の建設に利用されることとなりました。岸見の民達は森の中に入り木々を切り、川へ運び、その川を利用してお寺が建てられる地へと運んでいきました。そうした仕事は非常に重労働で、民達は日に日に疲弊していきました。民達のそうした様子を見かねた重源和尚は、民達を風呂のリラクゼーション効果によって、フィジカル・メンタル的疲労を取り除いてあげようと考えました。そうして重源和尚は材木が採られていた周辺の村々に「石風呂」を作りました。石風呂に入り、人々は身体の中にたまった老廃物を汗と共に外へと流し、薬草の良質な成分を身体中に取り入れることで癒されたのです。そうして民達はよりいっそう労働に励み、お寺が完成しました。そのお寺こそが東大寺なのです。

当時は100個以上もの石風呂があったようですが、現在は2個しか残っておらず、一般の人が入ることのできるものはそのうちの一つだけとなっています。現在でも入ることのできるその石風呂は地元の人々によって保存されています。石窯のなかに薪を運び、燃やし、灰をかき出し、薬草とむしろを敷く。これらの作業は朝7時に開始され、人々が石風呂の中に入ることができるようになるまで3時間の作業です。薪は石釜の中で一気に燃やします。すると煙がモクモクと石釜がある家屋の中を充満させ、中は炎の灯りしか見えなくなります。薪が燃やされ、石釜の中が十分熱くなるまでおよそ2時間30分。すべての薪が炭あるいは灰になったらそれらをかきだすための道具を用いて、すべて外にかき出します。一部の炭は石釜の側にある囲炉裏の中に入れられ、後々の楽しみのために採っておきます。すべてかき出されたら、防火服を着用した人が薬草(セキショウ、ヨモギ、ワラ)を手にもって中に均等に敷きます。外に置いたままの薬草はそれほど香りがする訳ではありませんが、熱がこもった石釜の中に敷いた瞬間に、香りが一気に出てきます。そしてその後30分ほど放置すると人が入ることのできる温度に下がり、いよいよ入浴可能となります。石釜の中には薬草の上にむしろと毛布が敷いてあるのですが、初めの頃はそんなものおかまい無しに床が熱いため、長時間居座り続けるのは非常に大変です。何度も人が出入りするうちに中の温度も下がっていき、2時間ほどするとずっと中で寝ていることができるほどになります。
以上石風呂の説明。
茶粥の話はまた今度。

ブサブサが来た!石風呂編

7月9日(日)岸見の石風呂
参加者、アルパカ、いぼり、カルピス、きぞく、だいすけ、つるこ、はんぞー、もこ。


山口県の防府にある岸見の石風呂は、年に数回しか炊かないお風呂だそう。入れるのは10時からということですが、炊き始めるのは7時からということで、それを目指して5時に集合です。
途中で線状降雨帯らしきものをくぐったり、ガス欠のピンチにあいながらも無事に到着。はなぶささんと大久保さんは、すでにお仕事中。特に、職人のオーラが出ている大久保さんには、ご挨拶もできず。撮影の邪魔にならないように、気をつけながら見学します。
藁葺きの建物の中に、お座敷と土間があって、土間にドーム型の窯がありました。石組みの窯の中で、枝が燃やされて、それが熾火になったらかき出し、薬草とむしろをひいて、その中に人が寝転がって、汗をだすのです。つまりは、石窯焼きのピザと同じということです。



石風呂の近くにある研修センターがお風呂に入った人達の休憩所になるらしく、火をたいている間におもてなしの準備が進んでいます。厨房では、女性がおにぎりや茶がゆを作っています。縁側では、バケツ4杯のお花を花瓶に挿していきます。大きな花瓶から、小さなものまで、次々と出てきます。お花も地域のみなさんが持ち寄ったものだそうで、とりどりです。私たちもちょっとお手伝いします。



ハンゾーが薬草をひくために、熱々のピザ窯・・・ではなくて石風呂に突入するというので、お花を生けるのを中断して、見学へ。
消防士の服を着て突入です。




かき出した熾火は、いろりの火となります。いろりの自在鉤には、茶がゆが入った鍋がかけられます。この地域では、お茶の産地というわけではないですが、畦などに茶の木を植えていて、子どものおやつは、決まって茶がゆにかき餅を割って入れたものだったとか。
茶がゆは、お茶とお塩で炊いたシンプルなもので、割り入れたかき餅の塩気とさくさく感があって、上品な雰囲気でした。
ちょっと、平家の落ち武者の里などを連想してしまう、いろりでのひとときでした。

前日の公開講座で、忠海の石風呂では、男女とも水着で入浴すると聞いていたので、水着を持って行っていたら、岸見では、みんな長袖長ズボンで入浴するということで、「水着は前代未聞だね」とのこと。
「それは、ビキニ?スクール水着?」いえ、普通の水着です。
「そんなに足出してたら火傷するよ」と言われてるのに、どんどん入っていく女子大生たちに、ほらほらと言いながら慌ててバスタオルを持って来てくださる女性も。

石風呂の中は、じんわりと暖かく、するすると汗が出てきます。
もうそろそろ出ようかなと思ったら、中から声をかけると外からドアを開けてくれます。外に這い出すと、涼しい!
冷たいお茶といろりで焼いたかき餅をいただいていると、お風呂の中にいるときと同じように汗が噴き出してきます。拭いても拭いても汗が出ます。
昔は、お風呂から出てきたら裏の滝で水浴びしていたと聞いて、滝で水を浴びたり、顔を洗ったりしました。冷たい!ということで、もう一度お風呂へ。

真っ赤でつやつやのカサのきのこを摘んできたり、法要中に滝に打たれて遊んでたり、短パンで石風呂に入ったり、ずいぶん奔放な団体でしたが、保存会のみなさんに、親切にしていただきました。



でも、まだ今日の予定は半分しか終わってないのでした。
保存会のみなさんにお礼を言って、ぶさぶさへの挨拶もそこそこに、急いで小倉に戻ります。

14時から「風かたか」の上映会を見たら、ヤシガラ椀でおなじみ加藤さんのウェルカムディナー。
でもそれは、別のお話。

2017年7月10日月曜日

ぶさぶさが来たよ!

たくさんのことが連続してありました。

7月7日(金)たなばた。大學堂9周年。
北方シネマ第3弾、「人生フルーツ」の上映。

ぶさぶさ小倉入り。
にいなで北方シネマのメンバーと合流。
きぞく家で2次会。つるこ、もこ、てらす、あるぱか。新人がいない。
はなぶささんのフィールドワーク力に感心。

7月8日(土)海レク。公開講座。
3限の公開講座。
はなぶささんが映画を作るまでのお話しと映画との向き合い方、取られる人達との向き相方のお話。
近頃、撮影されている石風呂のこと。

気合いを入れて宴会の準備をしていたんだけど、ぶさぶさは、翌日の撮影のためにレンタカーを借りないといけないので、今日は5時くらいに小倉を出ないといけないという。なんとかならないかな・・・と、いろいろ考えているうちに、私たちも石風呂に行こう!というアイディアが。
宴会の準備の間、ぶさぶさはいろいろ電話で段取りをつけて、21時すぎまで宴会できることになりました。
お刺身もりもり、力丸酒店で選んだ日本酒、テラスとモコの東南アジア風炒め料理、きぞくの秘蔵ワイン。
みんなそろって

食べたり、おしゃべりしたり

翌日はすでに、「風かたか」の上映会や祇園の山車づくりなど予定は詰まっていたのだけど、キュキュキュっとよせて、石風呂へ行くことになりました。

大学に5時集合。・・・5時かぁ。

(つづく)

石風呂

やみつき。



気分はゆでたまご。

2017年7月2日日曜日

ティムトムと遊んだときの話

オーストラリアからティムとトムがやってきた。
木曜日に小倉駅で迎え、大學堂によってからモノで学校へ向かう。オーストラリアにはモノレールないから初めてというトム。先頭車両に乗ってかぶりつきで前をみる。小さい頃電車の車掌さんになりたかったらしい。今は、ほんとはパイロットになりたい気持ちがあるけど、航空学校の学費は高くて現実味はなさそうに話していた。

ゼミ室ではオーストラリアの肉の話(赤カンガルーと青カンガルーと灰色カンガルーはどれが一番おいしいか、ワニ肉の味は、カンガルーのミルクの味は、)や、そのへんのやぶに住む蛇(全世界にいる猛毒蛇10種のうち7種はオーストラリアにいる)やクモ(全世界にいる猛毒蜘蛛のうち5種はオーストラリアにいる)の話などを聞く。ティム身振り、全身使ったギャグ多め。二人ともいろいろ話たくてたまらないというか、おしゃべりだった。

翌日はゴリラの山極さん、ノマドの長津さんに引き続き平尾台を登ることになる。
トムは登山が好きだと言っており、言葉通り一番前をスタスタ登って行った。はやい。


天気は曇りで暑すぎずちょうど良い。頂上まで登ると風が気持ちよかった。きぞくがバテ気味で、途中で諦めるかと思ったがなんだかんだ最後まで登った。


トムとより話したので彼の話が多めだ。トムは今回が初海外らしい。「日本どう?」って聞いたら、「建物がすごいね、ビルに橋に…。一つとして同じものはないっていうか、どっち見たって隣同士に建ってるビルが同じデザインなんてことないし。オーストラリアみたいに全部コピペじゃない」とか言うので、いやに具体的に変なところみてるなあ、と思ったら専攻が(忘れちゃったけど)なんとかエンジニアリングで、設計とか建物とかに興味があったようだ。

また、アルパカーの移動の際「助手席に座ったら?」 と声をかけたが、頑なに「いや、僕はこっちでいいから君が座ったらいいよ」と後ろに座る。不思議に思ったが、これはオーストラリアマナーで、男性はなるべく女性を助手席に座らせてあげる、または最低限そう声をかけてあげるのが普通らしい。「助手席の方が安全だからだよ」と言っていたけど、それって本当…?「日本だと助手席って一番死亡率高い席っていわれてるよ」と言ったけど、そんなに信じてないようだった。

丘登りのあとは鍾乳洞。私も初めて入る。中に入るととたんにひんやりした空気。「あー、気持ちいい」など言っていたのもつかの間、スタスタ歩いているとあっというまに「水没地域」にくる。道は続くが、途中から水の中を歩かないといけなくなるのだ。30センチほどだろうか、しかしその水がとても冷たい。5分も歩くと指がかじかみ、芯から冷え切る。本当に冷たかった。冬の最中に氷水に足をつけるくらい冷たい。しかも、だんだん水かさは増し、膝上になる。しかしティムトムは大はしゃぎ、くぼみにはまって「ワッ!」ってしてくるわ、気づいたらなんか二人といぼりは全身びしょ濡れになってるわ、ティムのサンダルが水に流されてるわ、いろいろなことが起こって大忙し。そして無情にも洞内の電気は終了。

え、終わるって言われても…?

あ、本当に終わる気だ。

そして真っ暗になった。懐中電灯で照らすその先にあったのは、、
「地獄トンネル」
かがんで、というよりも水に浸かって這いながらでないと先に進めないようになっている。そう、ティムトムいぼりがびしょ濡れになったのはよろこんでここに入っていったからだった。

洞から出て車に戻り、駐車場に生えてたびわをとって食べる。色の薄い、小ぶりなびわで未熟かと思ったら意外にもしっかり甘くておいしかった。

その後、秘密のパワースポットを歩き回りコウモリ見て巨大ミミズ拾ってバッタ追っかけていぼりの田んぼへ、そして夜の飲み会へと向かった。最初から最後まで、二人はとにかく全力ではしゃいでほんとハンゾーみたいだった。トムは、今回の旅で普通に、地元の日本人といろいろ喋ったり遊んだり、時間を共にすることが一番やりたかったけど、これまでどこも数日ずつでなかなかそんな一日中人と遊べることができなかったと言っていた。北九州だって数日だったけど、多分かなり濃く彼らの思い出になったのではなかろうか。初日、木曜の時点で「これが僕のやりたかったことだ!」って喜んでいて、それは本当によかったと思った。