2026年10月29日木曜日

ソロモンでのいくつかのおどろき

 フィールドは驚き(とショック)に満ちあふれている。

ソロモンはすでに野研メンバー数名のフィールドだけど、新鮮な気持ちでその衝撃をみんなに届けたいと思う。村に行けばもっとたくさんあると思うけど、今回はこのくらいにしておきませう。「そんなの普通だよ」と言われるのが嫌で、びびりのくせにかっこつけてしまいがちな私だけど、きちんと驚きを言葉にしていかないと発見はないのだ。


その1 風呂はバケツ

雨水をバケツにためて浴びる風呂(五七五)。首都の比較的よいお家でも水風呂なんだなと驚いた。

電気と水もよく止まる。


バスタブがあるだけで珍しいのかも



その2 傷が治らない

ペニシリンを飲み始めたらしっかりした瘡蓋ができるようになってきたので、細菌のせいかもしれない。



蚊と絆創膏かぶれ



その3 炭水化物大好き

米×イモ×インスタントラーメン。

21時くらいに夕食を食べて寝るという生活。


米はうれしい



その4 タピオカドリンクがある

チャラい気持ちになれるけど別においしくはない。

エコロジー的観点からかソロモンでは紙製ストローが基本。でも、大量のペットボトルごみがそこらじゅうに捨てられている。


値段は日本と変わらない



その5 1日スマホを見ている

休みの日はみんな寝転がってショート動画を見ている。

意外と遅寝遅起き。


土曜日の朝



その6 意外と真面目でシャイ

みんな好奇心旺盛なので、じっとこちらを見ていたりする。一度話しかけると人懐っこい人ばかり。



シャイなピキニニたち



その7 と思いきや踊る

おばちゃんたちのアイランド・エネルギーは激しい。


オール・セインツ・デーに向けて集まる



その8 めちゃくちゃ親切

道を聞くと周囲の人たちみんな集まってくる。


大学で社会人学生と



その9 家族でもそれぞれ違う教会に行く

礼拝も教会もたくさんあるので、それぞれ好きな場所へ行く。


SDAは土曜日に礼拝



その10 指毛が成長

気温のせいか細菌のせいか、着実に指毛が伸びつつある。


なぜ



その11 バス停に看板がない

次のバス停で降りたい時は「shiiiiiii」という謎の声を出して車掌に合図を送る。


乗客を乗せたまま給油



その12 外食は高い

基本1000〜2500円はするので、現地の人は昼食をスキップしたりする。

学校の周りでは、近所の人が揚げたおにぎりとかツナサンドイッチを大きなプラスチックケースに入れて売っていたりする。気温も高いので衛生的にどうかなと悩みつつ、ときどき買い食いする。


漁業省の辻さんと一皿1800円のタイヌードル



その13 虫はふつう

町だからか、嫌なのはネズミ、ゴキブリ、蚊くらい。

想像していたようなどでかい蜘蛛や蛾は見たことがない。


魚の神様



その13 歌声が最高

みんな歌がうまい。私が初めて歌った歌でもハモれる。

讃美歌だけじゃなくてもっと現地の歌を聴きたい。


慰霊碑を見てきた


2026年10月23日金曜日

ソロモン2週目

フィールドに来たら頭がわるくなった。

ローカルマーケットの野菜はセントラルマーケットから運ばれる


ホニアラに着いてから2週間が経った。

わたしの住む家には、母親、20代の3人娘、その親戚である2人のおじさんとおばさんの6人が常時暮らしているが、そのほかにも5人くらいの親戚が入れ替わり立ち替わりそこらに寝ていたりしゃべっていたりする。3、4日住んでいた人が突然パタリといなくなり、代わりに見たことのない家族がまた3日くらい居着いていたりする。




毎日イモとバナナを食べる


ありがたいことに個室をいただいているが、できるだけ居間で他の人と一緒に過ごすようにしている。家族が働きに出る昼間は、私も外に出てNGOのオフィスを訪ねたり、知り合いになった人に会いに行ったりする。ひとりでものを考える時間があまりなく、ただ目の前で起こる出来事にかじりつくばかりだ。



急に荷物を運び出したと思ったらシロアリ



目的地に向かって歩いているときでさえ、すれ違う人たちがみな興味津々に見つめてくるので油断ならない。人がいない折に『力と交換様式』を開きつつ、常になにかが起こっているのではと周囲の状況が気になっている。とにかく周りの人の様子を見て、2歳児レベルのピジンで語りかける。それしかできないから。




ツナに螺鈿をはめる



NGOのスタッフや大学の先生とは英語で会話するけれど、英語でプロジェクトや研究の話をするのは、ピジンをしゃべる時よりもさらに不自由な感じがする。なまじっかわかる分理解しきれない状態が実感できるし、日本語では深められる話題でも英語では軽くなぞるくらいの表現しかできない。すたすたと説明される言葉に懸命に耳を傾けても、6割くらいしか理解しきれないとき、そして何も質問しきれないとき、自分はなんとおばかさんなのだろうかと絶望。


環境省を訪ねる


もっとメタな視点で状況を見れたら、聞きたいことや知りたいことがわかるかもしれない。でも、今はカオスのなかに頭を突っ込んでおこうとも思う。そのうち濁りが沈んできて、周りがよく見えるようになってくるはず。



ラナディ・キャンパスでリンドンに会う


Save the Childrenのナンシー



京大で会ったサマンサとおしゃランチ


守恒本町の規模感


歌の夜



大学で友達作り



日曜学校はちょっと退屈だった


2026年10月14日水曜日

ソロモン1週目

 腹痛で動けないので報告を書いています。ソロモンに到着して今日で1週間が経ちました。なにせ毎日色々起こるので、もう1ヶ月くらいここで過ごしているような気がします。 

SINUの担当の先生

 到着して、平日はもっぱらあちこち回ってSIMを買ったりビザを申請したり、授業料を支払ったりと事務的なことで結構大変でした。公的機関や銀行でもカードが使えないので、やむおえず高額の現金を緊張の中持ち運びました。1週間で事務手付きがようやくひと段落しました。ビザは2週間後に受け取りになるので、とりあえず2週間はホニアラに滞在予定です。ホニアラの街は埃っぽくて雑然としていて、車や人で溢れています。Googleマップにはほぼ情報がないので日本でスマホ頼りだった私にとってはなかなか大変です。スリがいるのでスマホを出しにくくて、街の写真はありません。


いろいろ助けてくれる家族ジョー

 到着した次の日の夜には、オーストラリアから遊びに来ていた親戚家族のフェアウェルパーティがありました。部屋に入りきれず廊下に溢れる人々、およそ40人くらいでしょうか。なかなか顔を覚えられないことと、名前の発音が英語とピジンで違っていて少し混乱しました(ルース→ルティ、マチルダ→マシルダ、シャロン→サロンなど)が、いろんな人と知り合いになれました。パーティの初めと終わりにおこなわれる演説は、オーストラリアの家族との絆を強め、私をファミリーに迎え入れてくれるものでした。パーティーのごはんは、鰹のボムボム(=焼いたやつ)、ココナツミルク味のバナナとキャッサバ、スパゲティ・ミートソース、チキンの中華風といった感じです。中盤に民族衣装をのガールズたちのダンスがあったのですが、おばちゃんたちもキレキレに踊り出し、わたしもここぞと参戦しました。「Kiko!!」「Kiko save dance!」と歓声をいただき、チャンスを存分に活かすことができました。


食事の準備


食事の前の歌

ダンス

 日曜にはマックス家族とペンテコステ派の教会に行きました。ドラムとアコギの響くなかの激しい祈りには痺れました。この教会は2000年くらいにできた新しい宗派で、マレーシアの支部とも交流があるそうで、マックスも毎年マレーシアに行っているとのこと。教会のあとはファナレイの人たちで集まって、歌の練習をしたり、ファンドを集めるパーティの準備について話し合ったりしました。ちなみにほとんど女の人でした。チキンをどのくらい用意するかとかそんな内容なのですが、おばちゃんたちの話し合いはみていてとても面白いです。

100-200人の人たちが集まる

教会ではズボンは履けないらしい


アップロード中: 1700261 / 1700261 バイトをアップロードしました。
ファナレイ出身者たち

 ここで1番幸せなことのひとつはお祈りと、綺麗な歌を聞けることです。ラウ語の讃美歌は本当に美しかった。毎夜マチルダおばさんがギターを弾いて、2曲ずつ歌を教えてくれます。とっても優しくてユーモラスなマチルダが大好きなので、彼女が来週ファナレイに帰ってしまうのがとてもさびしいです。

アンティ・マシ

 昨日はいろんな用事を済ませてからSave the Childrenの事務所を訪ねました。ラッキーなことにその日に災害のワークショップが開かれているという情報を得て、さっそくチャイナタウンそばのスタジアムにいきいろんな人と話ができました。マライタやテモツ、シカイアナのことや、カカマイという保存食のことなどを聞きました。


救急救命のワークショップ


赤十字の人と

 たくさんの人と言葉を交わしていて、みんないろんな情報を教えてくれるのに、自分が4割くらいしか理解しきれないことがもどかしいです。そして、たった1週間だけどここに書ききれないくらいのことがあって、その異質さとカオスさを肌で直に感じて少し圧倒されています。これが自分の身体で知識をつくるということなのかなあ。落ち込むこともありますが深みにハマらないように、どうにでもなるぞという気持ちで頑張ります。

人懐っこい近所の子供ら