2022年8月25日木曜日

平和を学ぶツアー

 2022年8月23日

今年オープンしたばかりの平和のまちミュージアムの館長の重信さんと平和学習ツアー。

参加したのは、こはむ、おかわり、ポール、がじ、だだ、きぞく。途中からとめが合流。

本当は、重信さんと一緒に歩いたり公共交通機関に乗ったりして、移動中もおしゃべりしながら見学したかったのだけど、だだの膝の不調があり、車を1台出したけど、全員は乗れず・・・という感じで、移動はバラバラに。

平和のまちミュージアムは、基本的に大人を対象には解説などはせずに、自由に見て感じてもらう方針とのこと。

バーチャル顔ハメとかあって、近代の小倉の繁栄を楽しく学んでいるうちに、戦時色が強まっていく。8月8日の八幡の空襲では、200機の飛行機でやってきて、焼夷弾を落としていったのだという。その頃の北九州の人たちは、金属も人手も食料もいろいろ足りなくて、女学生が紙にコンニャクノリを塗って風船爆弾を作っていたのだという。

たぶん、西南女学院の学生もこれが国のためと思って、手が荒れるのも我慢して、風船爆弾を作っていたのだろう。大学の歴史も勉強してみなければと思った。


次は若松にある平和資料館。

こちらはなんと、ほとんどの資料を手で触れる!

ガラスケースに入っているものがなくて、こんなものまで触っていいんだろうか?とこちらが心配になるくらい。確かに、手榴弾の重さや、軍服の質感など、触るからこそわかることもある。本や冊子は、ページをめくって好きなところを読むことができる。

閉館になることが新聞やテレビで取り上げられていたからか、会議室1室くらいのスペースの資料館に、どんどん見学の人が来ていた。

海軍も陸軍も戦意高揚のための画集を出していて、有名な画家が戦闘場面の絵を描いていた。

海軍の1ページ目は藤田嗣治。1920年代のパリで、歌舞いたファッションと乳白色の肌の女性を描いて時代の寵児ともてはやされた人。

最後に自衛隊の敷地内にある資料館を見学に行く予定だったけど、感染の影響で入れかなった。


戦争は、平和だと思っている日常の中にあってその日常を壊してしまう。旦過の火事だって、このまま平和に続くと思っていた日常が急に壊れてしまった体験なのだけど、その周囲では日常は続いていて、焼け跡のすぐ隣にかき氷に行列する人たちがいる。破壊された日常だって、私がいる限りは、破壊された状態で続いている。

日常生活は、ある側面から枠組みをはめて説明すると、分かったような気がするけど、やはりそれでは一面的で、生活全体を解ったとは言い難い。だから、人類学者は自分自身をその日常生活の中に投じて生活をもっと多重構造のものとして体験するのではないかと思う。

過去のものとなった日常について知りたいと思う時に、その時を生きている人の日常をバーチャルに体験しながら知るというアプローチもあれば、その時代を今生きている人がどう体験しているかを知るというアプローチもあるのかなと思った。


いずれにしても、知るための行動をして、体験をするのは自分自身なのだから、機会を逃さずに体験していこうと思った。


最後に大学に戻ってきて、祖父のレコードを重信さんとまなべさんにみてもらった。

まなべさんは古いレコードを再生できるらしい。

祖父は戦争に行った人なのだけど、あまりその話を聞く機会はなかった。祖父が残しているものもあまり多くはないのだけど、もう少し祖父を知るための行動をしてもいいのかなと思った。

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