2019年2月18日月曜日

おっかねえ

窓に置いたタバコが、倒れない。
そんな台詞が、かつての新幹線にはあったという。
そんな話を聞きながら、チョコレートを食べる。
かわいい箱に入った3つのチョコレート。
栗をまるごとチョコレートでつつんでいる。
とことん甘い。3つのうち1つを岩田さんが食べ、のこりを食べる。

めっちゃ甘い

新幹線に揺られながら・・・だったが、途中から新幹線が揺れることはなくなった。
車内販売のお姉さんが横をゆっくり通り過ぎた後、
岩田さんはかつての岩田酒店の商売について話してくれた。
電車で売れるお酒はかなり儲かっていたらしい。

「スーパードゥラアァイ!」のアサヒはかつて、吹けば飛ぶような、
よわい会社だった。
このとき調子に乗っていたのがキリン。全国の店に
「〇トントラックが入るような倉庫を持ってなきゃ酒はやれねえな」とか、
横柄な態度だったらしい。
倉庫を持つには土地が必要!
そこで、あちこちのお店は慌てて土地を購入。
借金をして購入するお店も少なくなかった。

しかし

土地の値がガラガラと音を立てて崩れた。
商売は成り立たず。
倉庫のための土地は持っていかれた。
家も持っていかれた。
膨らんだ借金だけは置いていかれた。

小さな会社の事務員がいた。
その人が、かつて酒店の主だったことはだれも知らない。


では、岩田さんのお父さん、2代目はどうしたのか。
慌てなかった。
その生涯において、借金をつくること決してなかった。
土地を慌てて買った矢先、何も残らなくなることを予知していたのかも。
「そのおかげで、今の僕の生活がある。親には感謝してもしきらん」


岩田さんが店を閉めたときの話も聞いた。

店をたたむ準備を始めるとすぐに、
「税理士」を名乗るあやしい人物が何人も現れた。
ストレスで岩田さんは激痩せ。
結局、博多にあった店の後をすぐに買ってくれる人がいてくれたことで、
おかしな金のいざこざが起きることはなかったらしい。ホッ。
ヤツらはあの手この手で言い寄ってくる。
「商売や法の裏道をよく知っているから、怖い。」
相当苦労したようだ。




おっとそろそろ品川。次。品川の次で降りるんだ

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