みつばちの分封チェック、社長のところのタケノコ掘り、魚部の「大どじょう展」とどじょう博士の講演、
全てを詰め込んだ日曜日。
まず向かったのは、コラボラに来ておられる香月さんの畑。若松。
春の花が咲き始め、香月さんはおいていた巣箱のそばでみつばちを良く見ると言っていた。
しかし、きぞくも書いていたが、巣箱の周りに来ていたのは洋バチで、ニホンミツバチではなかった。残念。
その後、げっちょ先生の草花講義を交えながら周辺をお散歩。
予想以上に天気が良く、歩くと軽く汗をかくほど。
イノシシや鳥除けのための空砲が定期的になる畑の周りで、茶の木から新芽、のびるを採取。
げっちょ先生は木の枝で寝ていたカタツムリをお持ち帰り。一体何をするのでしょうか…?飼うのかな?
わたしは最近、この年になってようやくわらびとかのびるがどんなものかを知った。
名前は知っているけど、これまでほとんど食べたことがなく、身近な草花・野菜ではなかった。
わらびにアクがあり、アク抜きをせず大量に食すと毒でもあるということも知らなかった。
サラワクにはわらび類がたくさんあり、しかもやたらいろんなところに生えている。
タダで手に入れられる代表的な野菜だ。村の人にとってはもう普段食べ過ぎて、
食べるけどそこまで喜んでとってきたりはしない。しかし私は特に、
湿地帯に生える赤っぽいものが好きで、みつけると必ずとっていた。
ブラチャンと炒めると最高である。そのしつこい採集姿勢を、
よくおばちゃんとかお兄さん?(おじさん手前の年齢層のひとたち)に笑われていた。
日本ではこんなに大量にそのへんでとれるものじゃないよ、と言うと皆とても驚いていた。
その後、若松の社長のみつばち偵察。
ここはみつばちの楽園だった。自然の花に加え、蜜源のために多様な花が植えられている。
村上さん、その弟子という方も、今年は誘引剤(1つ4千円!)を購入し、巣箱につけたところハチが入ったという。
皆、わたしたち若者が学校で「ちょっと残業して」同じような成分を調合した誘引剤を作り、
安く売ってくれることを夢見ている…。
また、これまで、そしてこれからの時期巣箱のまわりでミツバチを愛でる邪魔をするいきものたちの話も伺った。
巣をはるくも、巣箱をかまういたち、イノシシにカラス…。イタチは、罠に蜜をしかけたらあっさり捕まったらしい。
大學堂のいたちは、すでに唐揚げには目もくれないので、次回は蜜が効くかもしれない。
また、イタチにしろカラスにしろイノシシにしろ、「見せしめ」にすることも必要だという。
始めに捕まえた1匹、2匹は罠にかけたまましばらく放置しておくことで、同種のものは当分その場所に
やってくることがなくなる。すべての個体が捕まった仲間を目撃するわけではないと思うが、
いったいどうやって情報共有しているのだろう。
タケノコ掘りでは、ダダの「掘りたくて掘りたくてたまらない!」という気持ちが動きや行動からあふれていた。
そして皆で竹取の翁になる。
終盤、げっちょ先生がひっそりと手にして持ってきたのが一番大きかったのではないかと思う。
沖縄にたけのこはないから、と聞いて、そういえば北海道の川端さんも北海道にはたけのこがないから、と
タケノコを欲しがっていたこと、去年はいま沖縄にいるきのことうぴっとと掘りに行ったことなどに思いを馳せた。
社長の家にはタケノコカッターという便利なものがあり、とったたけのこはあっという間にザクザク切れていった。
そういえば、他に誰かみたかしら。おととい社長がつけていた首元のスカーフの柄…。
社長の格好はシャツにチャック付きポケットのいっぱいついたベスト、
メッシュが一部入った帽子にズボンというように、師匠やこの年代のアウトドアをする人、というのだろうか。
同様の格好なのだが、スカーフを巻いているというところに粋を感じた。
あと、ズボンにベルトをしていながらもサスペンダーをつけている…。なぜに二重なのか、気になるところだ。
そして、そのスカーフの柄だが、昆虫柄だったのである。
蝶、てんとう虫、ハエ?カミキリムシ?リアルなカラーイラストが描かれており、ちょっとした図鑑のようである。
そして、何よりもそのスカーフの結び目のところには、頭を下にしてミツバチがきれいにもってきてあった。
ミツバチが愛おしくて愛おしくてたまらない社長の気持ちを感じた。
どぜう。写真は石の下にみちみちに詰まっているヒメドジョウ。
白魚ほどのサイズ。
魚部の展示はいつもながら、情報がとても多く充実している。
はじめに、のような説明文で「全部一緒じゃん、違いがわからん」とか言うな!と釘をさされていた。
ジョーやどじょう博士をはじめとした魚部の心の叫びだろう。
見て回りながら、なんどもその禁句が口をついて出そうになるのを抑え、
ニホンに存在するすべての個体を見て回る。
どじょう博士の講演では、はじめにで示された写真に村で見た、採った、食べた魚の写真が出てきた。
引用文献のところにも「Borneo」とあり、「アレ食べてたやつじゃん!」と思わぬところでの再会。
記憶違いでなければ、「世界にはこんなにどじょうの仲間がいる」といって示された写真だったと思う。
どちらもあれ、どじょうの仲間なのか?とびっくり。講演後、博士に世界の、もしくは東南アジアの、
もしくは熱帯雨林の、さらにもしくはボルネオのオススメ淡水魚図鑑のようなものはないかと質問してみたが、
現在そういうものはないらしい。淡水魚を分類した論文を1本教えてもらった。
ボルネオは新種の宝庫で、向こうにいる間もキリギリスの新種情報なんかが届いていたけれど、
そもそも変な虫はいっぱいいるし、どれが珍しいのかとかわかんないので、
まずはこの論文を読んで淡水魚から新種探しは攻めたいと思う。
ちなみに、私が向こうに滞在していた間最も身近だった虫のアリ・ハチは、
それぞれ種類を数えて記録していたのだけれど、どちらも軽く7、8種類は見た目で分類できた。
水浴びをするところにはタバコの箱くらいのサイズのアメンボや、
ゲンゴロウのような水生昆虫がよくクルクル回っていた。わたしには黒い点にしか見えなかったが、
きっとイブとかが狂気乱舞する類のものだっただろう。
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