2019年7月26日金曜日

あゆみの森でドームを建てる

 あゆみの森共同保育園から棟梁派遣の依頼を頂いたので、行ってきました。

 園長が北方シネマでお話ししてくれた時は、山のすぐ近くに園があるみたいなイメージをしていた。行って驚いたけど、山のすぐ近くどころか、山の斜面に園舎が建っていた。山そのものが保育園になっている。そしてその山は、ほとんど竹やぶになっていた。
 朝到着すると、大人も子どもも坂を登って通園している。毎日が山登りだ。お父さんたちが数名すでに集まっていたので、すぐに竹の切り出しに取り掛かった。太くてまっすぐな竹がたくさんあり、すぐに6本揃う。山の整備のためによく伐採するようで、みんな竹切りには慣れているそうだ。
 竹を切り出したところでちょうど、学童の子どもたちが集まってきた。30人となかなか人数が多かったので、竹割りも1人2、3回叩くと交代していく。あれだけいるとどこかに遊びに行ってしまう子もいるけど、結構作業してくれる。順番が回ってこなくて泣き出す子もいるほどだった。子どもは多かったけど、大人も7、8人くらい来ていて、全体に目が行き届く。平日にこれだけ集まるのだからすごい。大人数でワイワイしながら建てていった。
 お昼が近づいてくると、山の上とはいえ気温が上がっていく。最後は汗だくになりながら横のフレームを入れていった。
なんとか完成!ここで寝るという子も。

 山を切り開いて作った広場はいくつかあり、学童の子と親は今日その広場でテントを張って寝ると言っていた。他にもいろいろな行事があるようで、楽しそうだ。
 大人たちは、今度はBBQをするとか、ドームで何をするか、いろいろとアイディアを出しあっている。保育園という集まりを使って、大人と子どもが共同で山の中に空間を作っていくという感じだ。大人と子どもが一緒に遊べる山があるのはとても贅沢なことだと思う。

 今回の派遣で、自分が保育所に通っていた頃にお泊まり保育で行った、「森の家」のことを思い出した。その頃はすごく遠くにあって、行くとなんだかよくわからない空間が無限に広がっているように感じた。大人になっていくと、案外近くて狭かったのだけど。
 あゆみの森は、山全体が園になっているから、子どもたちはより大きな、全体像がつかめない空間が常にそばにあるという感覚なのだろうか。このワクワクするような、ちょっと怖いような、そういう感覚が大事なんじゃないかと思う。

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